宅建試験 権利関係法令レジュメ 体系番号6 その2

宅建試験 権利関係法令レジュメ 体系番号6 その2

●民法上の売主の瑕疵担保責任 (権P26 6-3)


#016 瑕疵とは…


・瑕疵とは、売買契約の目的物に社会通念上有すべき品質や性能を有していないことをいう(物質的瑕疵) ≒目的物になんらかの欠陥のあること
 ex.建物がシロアリに喰われていた場合・躯体や防水層から漏水していた場合


#017 売主が保証した品質・や性能を有しない場合を含むか…

・当事者が特に明示した品質・性能を有しない場合を含む


#018 民法の瑕疵担保責任の規定で担保される瑕疵は、物質的瑕疵に限るか…

・建築目的で宅地を買ったのに、「法令上の制限」があるために建築できなかった場合等(法律的瑕疵)も含む
 ex.建物の敷地(土地)が都市計画道路に含まれていた場合


#019 瑕疵担保責任とは…

・売買契約の売主に課した特別の責任を瑕疵担保責任という


#020 売主の帰責性は、問題となるか…

・売主は、帰責事由(故意・過失)がなくても責任を負う (無過失責任)


#021 どのような買主が瑕疵担保責任を追及できるか…

・善意・無過失の買主は、瑕疵担保責任の追及ができる


#022 悪意の買主は、瑕疵担保責任を追及できないのか…

・瑕疵担保責任は、隠れたる瑕疵についての規定なので、悪意の買主は、責任追及はできない


#023 買主は、どのような方法で責任追及をすることができるか…

・損害賠償の請求、解除権の行使


#024 損害賠償の請求が認められるための要件は…

・売買の目的物に隠れたる瑕疵があることによって、損害が発生した場合は、損害賠償の請求ができる


#025 解除権の行使が認められるための要件は…

・売買の目的物に隠れたる瑕疵があることによって、契約をした目的を達することができない場合は、解除できる


#026 代金減額請求は認められるか…

・代金減額請求はできない


#027 瑕疵修補請求は認められるか…

・瑕疵修補請求はできない 


#028 瑕疵担保責任について、権利行使期間の定めはあるか…

・買主が事実を知った時から1年以内に行使しなければならない


#029 権利行使期間内に「裁判上の請求」が必要となるか…

・裁判外であっても1年以内に意思を明確に告げていればよく、 訴訟を提起するまでの必要はない


#030 買主の損害賠償請求権が、時効により消滅することはないのか…

・瑕疵担保責任による損害賠償請求権は、一般の債権と同様に、引渡しの日から10年間の消滅時効にかかる


#031 民法の規定と異なる特約をすることができるか…

・民法の規定と異なる特約をすることができる


#032 「担保責任を負わない旨の特約」をした場合は、売主はどのような場合であっても責任を負わないのか…

・担保責任を負わない旨の特約をした場合でも、売主が知って告げなかった事実については責任を負う


#033 買主が目的物を第三者に譲渡した場合でも、買主は、売主に対して、瑕疵担保責任の追及ができるのか…

・買主が目的物を第三者に譲渡した場合でも、買主は売主に対して、瑕疵担保責任の追及ができる


#034 目的物を譲受けた第三者は、誰に対して、瑕疵担保責任の追及をすることができるのか…

・目的物を譲受けた第三者は、元の売主に対して瑕疵担保責任の追及はできないが、自らの売主に対して瑕疵担保責任を追及することはできる


●宅建業法上の売主の瑕疵担保責任の規定 (権P27 6-4)

#035 宅建業法上の売主の瑕疵担保責任の規定は、どのような場面で適用されるか…


・宅地建物取引業者が自ら売主となり、宅地建物業者以外の者が買主となる売買契約の締結に関して適用される


#036 宅建業法上の制限の内容とは…

・目的物の瑕疵担保責任に関し、民法の規定より、買主に不利となる特約をしてはならない


#037 民法の規定より、買主に不利となる特約をした場合の取扱いは…

・反する特約(民法に規定するものより、買主に不利となる特約)は、無効となる


#038 特約が無効となった場合の契約関係の処理は…

・特約が無効となった場合は、民法の規定が適用される


#039 民法の規定より、買主に不利となる特約でも認められる場合はないのか…

・権利行使期間について、「目的物の引渡しの日から2年以上」とする特約をする場合を除く =有効


#040 権利行使期間についての特約が無効となった場合は…

・権利行使期間についての特約が無効となった場合、民法の規定が適用され、「知った時から1年以内」となる


●新築住宅の売主の瑕疵担保責任の特例 ・・・住宅の品質確保の促進等に関する法律・住宅品質確保法 (権P27 6-5)

#041 住宅品質確保法の売主の瑕疵担保責任の規定は、どのような瑕疵に適用されるか…


・新築住宅の構造耐力上主要な部分(ex.壁・床・屋根)の瑕疵または一定の雨水の浸入を防止する部分の瑕疵について適用される


#042 住宅品質確保法において、新築住宅とは…

・新たに建設された住宅(建設工事完了の日から起算して1年を経過したものを除く)で、まだ人の居住の用に供したことのないものをいう


#043 中古住宅には適用されないのか…

・既存(中古)住宅には適用されない


#044 一時使用のため建設されたことが明らかな住宅には適用されるか…

・一時使用のため建設されたことが明らかな住宅には適用されない


#045 どのような住宅に適用されるのか…

・マンション(分譲・賃貸)・社宅・店舗併用住宅(店舗部分を除く)を含む


#046 事務所・店舗には適用されないのか…

・事務所・店舗は含まない


#047 どのような買主が瑕疵担保責任を追及できるか…


・善意・無過失の買主は、瑕疵担保責任の追及ができる


#048 悪意の買主は、瑕疵担保責任を追及できないのか…

・瑕疵担保責任は、隠れたる瑕疵についての規定なので、悪意の買主は、責任追及はできない


#049 買主は、どのような方法で責任追及をすることができるか…

・損害賠償の請求、解除権の行使、瑕疵修補請求


#050 代金減額請求は認められるか…

・代金減額請求はできない


#051 損害賠償の請求が認められるための要件は…

・売買の目的物に隠れたる瑕疵があることによって、損害が発生した場合は、損害賠償の請求ができる


#052 解除権の行使が認められるための要件は…

・売買の目的物に隠れたる瑕疵があることによって、契約をした目的を達することができない場合は、解除できる


#053 瑕疵修補請求が認められない場合とは…

・瑕疵が重要でなく、過分の費用がかかる場合(瑕疵が軽微な場合)は、修補の請求はできない


#054 瑕疵担保責任について、権利行使期間の定めはあるか…

・買主に引き渡した時から10年間


#055 新築住宅が請負人から売主に引き渡されたものである場合は、いつから10年間となるか…

・当該新築住宅が住宅新築請負契約に基づき請負人から当該売主に引き渡されたものである場合は、その売主への引渡しの時から10年間


#056 買主に引き渡した時から10年間(または、売主への引渡しの時から10年間)の間であれば、いつでも権利を行使できるのか…

・買主が事実を知った時から1年以内に行使しなければならない


#057 特約で、権利行使期間を伸縮することはできるか…

・買主に引き渡した時から20年以内(伸長)とすることができる


#058 住宅品質確保法の規定より、買主に不利となる特約をした場合の取扱いは…

・住宅品質確保法の規定に反する特約で、買主に不利なものは無効となる


#059 住宅品質確保法の施行前(平成12年4月1日前)に締結された新築住宅の売買契約にも適用されるか…

・住宅品質確保法の施行前(平成12年4月1日前)に締結された新築住宅の売買契約については、適用されない


●住宅瑕疵担保履行法 (特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律) (権P28 6-6)

#060 特定住宅瑕疵担保責任とは…


・住宅品質確保法の新築住宅の売主および請負人の瑕疵担保責任の特例をいう


#061 住宅瑕疵担保履行法の適用対象となる新築住宅とは…

・住宅品質確保法に規定する新築住宅をいい、平成21年10月1日以降に引渡し(≠契約締結)される新築住宅が適用対象となる


#062 住宅瑕疵担保履行法における2つの制度とは…

・住宅販売(宅建業者)・住宅建設(建設業者)のそれぞれについて、供託制度と保険制度の選択制となっている


#063 供託制度について、瑕疵担保保証金とは…

・宅地建物取引業者は、各基準日において、自ら売主となる売買契約に基づき買主に引き渡した新築住宅(販売新築住宅)について買主に対する特定住宅販売瑕疵担保責任の履行を確保するため住宅販売瑕疵担保保証金の供託をしていなければならない


#064 基準日とは…

・毎年3月31日および9月31日をいう
*第1回目の基準日は、平成22年3月31日(以降6月ごと)


#065 住宅販売瑕疵担保保証金の供託額は…

・基準日前10年間に引渡した販売新築住宅の合計戸数を基礎として定める一定の基準額以上


#066 販売新築住宅の合計戸数の算出について、例外は…

・住宅販売瑕疵担保責任保険契約を締結し、保険証券等の書面を買主に交付した住宅を除く
*宅地建物取引業者が、供託制度と保険制度の選択をすることができるということになる


#067 保険制度について、瑕疵担保責任保険とは…

・売買契約に基づく特定住宅販売瑕疵担保責任に関して、その瑕疵によって生じた損害をてん補する保険をいう


#068 売主である宅地建物取引業者は、保険金の支払請求をできるか…

・宅地建物取引業者が、特定住宅販売瑕疵担保責任を履行したときに、宅地建物取引業者の請求に基づき、損害をてん補する


#069 住宅の買主は、保険金の支払請求をできるか…

・宅地建物取引業者が、相当の期間を経過しても、なお特定住宅販売瑕疵担保責任を 履行しないときに、住宅の買主の請求に基づき、損害をてん補する


#070 住宅の買主が宅地建物取引業者である場合も、保険金の支払請求をできるか…

・宅地建物取引業者が買主である場合は、請求できない


#071 住宅瑕疵担保責任保険法人の指定権者は…

・国土交通大臣は、一定の基準に適合するものを住宅瑕疵担保責任保険法人として、指定することができる


#072 新築住宅を引き渡した宅地建物取引業者は、どのような内容について、届出なければならないか…

・住宅販売瑕疵担保保証金供託および住宅販売瑕疵担保責任保険契約締結状況について、届出なければならない (免許権者への届出)


#073 新築住宅を引き渡した宅地建物取引業者は、住宅販売瑕疵担保保証金供託および住宅販売瑕疵担保責任保険契約締結状況について、誰に対して、届出なければならないか…

・免許権者(宅建業の免許を受けた大臣または知事)に届出なければならない (免許権者への届出)


#074 免許権者への届出について、いつまでに、届出なければならないか…

・基準日(毎年3月31日および9月30日)ごとに、基準日から3週間以内に、届出なければならない 


#075 新築住宅を引き渡した宅地建物取引業者は、供託をし、かつ、免許権者への届出をしなかった場合、どの時点から、新たに自ら売主となる新築住宅の売買契約を締結してはならないのか…

・原則として、基準日の翌日から起算して50日を経過した日以後においては、新たに自ら売主となる新築住宅の売買契約を締結してはならない (売買契約の新たな締結の制限)


#076 売買契約の新たな締結の制限について、基準日後に、基準日に係る住宅販売瑕疵担保保証金の基準額に不足する額の供託をした場合は、新たに自ら売主となる新築住宅の売買契約を締結することはできないのか…

・例外的に、基準日後に、基準日に係る住宅販売瑕疵担保保証金の基準額に不足する額の供託をし、かつ、 その供託について、免許権者(宅建業の免許を受けた大臣または知事)の確認を受けたときは、その確認を受けた日以後においては、この限りでない
*確認を受けた日以後においては、新たに自ら売主となる新築住宅の売買契約を締結することができる


#077 供託所の所在地等に関する説明について、供託宅地建物取引業者は、自ら売主となる新築住宅の買主に対し、いつまでに、説明しなければならないか…

・新築住宅の売買契約を締結するまでに、説明しなければならない


#078 供託所の所在地等に関する説明について、書面の交付義務はあるのか…

・書面を交付して、説明しなければならない


#079 供託所の所在地等に関する説明について、書面の記載事項は…

・住宅販売瑕疵担保保証金の供託をしている供託所の所在地
・共同分譲の場合の販売瑕疵負担割合


#080 瑕疵担保保証金の還付請求について、買主は、供託された瑕疵担保保証金から、他の債権者に先立って、弁済を受ける権利を有するか…

・買主は、特定住宅瑕疵担保責任に関する損害賠償請求権について、供託された瑕疵担保保証金から、他の債権者に先立って、弁済を受ける権利を有する
*一定の要件を満たす場合は、瑕疵担保保証金の還付(支払い)を請求することができる


●その他の売主の担保責任 (権P29 6-7)

#081 「全部他人物」・「一部他人物」・「数量不足・一部滅失」・「用益権による制限」の中で、悪意の買主ができること(2)とは…


・「全部他人物」の解除 ・「一部他人物」の代金減額請求


#082 「全部他人物」・「一部他人物」・「数量不足・一部滅失」・「用益権による制限」の中で、善意の買主が代金減額請求できる場合(2)とは…

・「一部他人物」の場合 ・「数量不足・一部滅失」の場合


#083 権利行使期間は、原則として「知って1年」だが、「制限がない」のは…

・「全部他人物」の場合


#084 権利行使期間は、原則として「知って1年」だが、「契約の時から1年」となるのは…

・「一部他人物」の悪意の買主の代金減額請求

※梶原塾では、「担保物権による制限」については、抵当権の「第三取得者のできること」で学習します。


●善意の売主の解除権 (権P29 6-8)

#085 全部他人物売買の場合に、善意の売主が解除できる場合とは…


・全部他人物売買の場合、善意の売主は、買主に対して損害を賠償して、契約を解除することができる


#086 全部他人物売買の場合に、損害を賠償しなくても、善意の売主が契約を解除することができる場合とは…

・買主が悪意の場合は、損害を賠償する必要はない


2010年版・平成22年度受験用 10.07.25 更新



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