« 2012年(平成24年)宅建試験の【解答速報】・予想正解番号と予想合格ラインについて | トップページ | 管理業務主任者試験対策/直前期に「知識量を減らした講座」を受講しても合格することはできないです。 »

2012年10月28日 (日)

平成24年度宅建試験の本試験問題・問5・問40について

平成24年度宅建試験の本試験の翌日以降、本試験問題の解説をポッドキャストとYouTubeにて行っていましたが、たくさんの質問をいただいていますので、梶原塾の考え方についてブログ記事にして回答します。
問5および問40について、法律上の小難しい宅建試験の範囲を超えると思われる解説は割愛して解説してみます。

尚、本試験問題の正解番号を決するのは試験実施機関ですから、合格発表まで待つしかないです。
この記事に関する質問には回答できませんが、コメント欄へのコメントは歓迎します。


●宅建試験・平成24年・問5について

いろいろな見解が出ているようですが、梶原塾では肢3が正解肢になるものと考えています。
設問は「民法の規定及び下記判決文によれば、明らかに誤っているものはどれか。」です。
わざわざ判決文を提示されているわけですから、設問の指示(出題意図)に従った解答をする必要があります。

判決文では、「・・・建て替えに要する費用相当額の損害賠償請求をすることを認めても、民法第 635条ただし書の規定の趣旨に反するものとはいえない。」とあります。

それに対して、肢3の問題文には、「・・・その規定の趣旨に照らし、注文者は建て替えに要する費用相当額の損害賠償請求をすることは認められない。」とあります。

したがって、判決文に矛盾した考え(反対する考え)を主張している肢3は、「明らかに誤っているもの」と考える事ができます。

尚、同様の問題が出題された平成23年の問9においても、判決文に矛盾した考え(反対する考え)を主張している肢が正解肢となっています。



ところで、肢4についてはどうなのでしょうか。
たしかに、肢4は「民法の規定によれば、明らかに誤っているもの」であると考えられます。

しかし、前述のように、設問は「民法の規定及び下記判決文によれば、明らかに誤っているものはどれか。」ですから、「下記判決文」に触れていない肢4を正解肢としても設問の指示(出題意図)に従った解答にはならないと考えられます。

要は、「民法の規定によれば誤っていても、設問では問われていない。」という事になりますが、これは「国語的に正しい」と判断した平成23年の問42に関しての試験実施機関の見解と矛盾しません。

ですから、肢3を正解肢とした場合に肢4を無理やりに法律構成して「正しい肢」にする必要もないと考えられます。
設問は「民法の規定及び下記判決文によれば、明らかに誤っているものはどれか。」ですから、他の肢の中に「民法の規定によれば、明らかに誤っているもの」が存在していても、肢3を正解肢とすることに、問題は生じないと考えられます。



●宅建試験・平成24年・問40について

梶原塾では、肢アは正しい肢となり、正解番号は「3」になるものと考えています。

肢アの問題文は、「不当な履行遅延の禁止(法第 44条)は、宅地若しくは建物の登記若しくは引渡し又は取引に係る対価の支払を対象とするのみである。」です。

問題文に「のみ」の記載がなければ問題とならないのですが、問題文に「のみ」の記載がある事から、「
例外」があれば誤っている肢であると考えることもできます。
この点、東京都の「契約解除に伴う手付金の返還に関する履行遅延」についての行政処分を根拠に、例外があるので肢アが誤りとなり、正解番号は「2」であるという見解もあるようです。

しかし、宅建業法44条の「登記・引渡し・取引に係る対価の支払」とは、原状回復義務としての「登記・引渡し・取引に係る対価の支払」も含まれる趣旨ですから、「契約解除に伴う手付金の返還」も「取引に係る対価の支払」に該当するものと考えられます。
したがって、肢アの問題文は宅建業法44条の条文どおりの記載であると考えられます。


本試験が終了して1週間が経過しました。
合格発表までの間、試験勉強中にできなかった事や我慢していたことを楽しむのも一考です。


※加筆しました。2012.10.28 20:30 

※平成24年12月5日 合格発表時に、問5の正解は3・4の複数解、問40の正解肢は3と発表されました。

梶原塾 田中優彦

梶原塾 専任講師 田中優彦のブログ -宅建試験・管理業務主任者試験対策ブログ-

|

« 2012年(平成24年)宅建試験の【解答速報】・予想正解番号と予想合格ラインについて | トップページ | 管理業務主任者試験対策/直前期に「知識量を減らした講座」を受講しても合格することはできないです。 »

● 宅建試験/解答速報(講評・予想合格ライン・合格基準点・正解番号)」カテゴリの記事

コメント

問40のアについてですが
拡大解釈なのですが
専属媒介契約時において
レインズへの登録や業務報告の不当な履行遅延は
対象とはならないものなのでしょうか。
それとも問題文にある部分に限定されるものなの
でしょうか?

投稿: 宅建初心者 | 2012年11月 1日 (木) 17時03分

宅建初心者さん、こんにちは。

宅建業法「34条の2」の各項の義務違反については、宅建業法44条の宅地・建物の登記・引渡し・取引に係る対価の支払を不当に遅延する行為には含まれないです。
宅建業法44条(不当な履行遅延の禁止)は、売買契約等に基づく履行義務を不当に履行遅延することを禁止する規定ですから。

梶原塾 田中優彦

投稿: 梶原塾 / 田中優彦 | 2012年11月 1日 (木) 19時09分

ご丁寧にありがとうございました。

投稿: 宅建初心者 | 2012年11月 2日 (金) 10時59分

こんにちは。

ご無沙汰しております。
23年度 問42の件にて
お邪魔しました茶々丸です。


さて今回もボーダー上にいるようです。
問40-2 で、『のみ』という言葉の使い方から正解ではないものと判断しました。


前回の問42ですら複数正解または没門にならなかったのだから、今年の疑義問題も何事もなかったようにおわるのでしょうね。

投稿: 茶々丸 | 2012年11月 2日 (金) 14時44分

こんにちは、茶々丸さん。

没問の場合は、昨年の様にその事が決定された時点でアナウンスされることになると思います。
複数の肢が正解肢となる場合は、合格発表までアナウンスされないでしょうが。

試験実施機関が12月5日(水)に発表する正解番号はわかりませんが、「何事もなかったようにおわる」のかもしれませんね!
そもそも、試験実施機関には問い合わせ等が集中することもなく問題とされていない可能性もありますし。

梶原塾 田中優彦

投稿: 梶原塾 / 田中優彦 | 2012年11月 2日 (金) 15時37分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 2012年(平成24年)宅建試験の【解答速報】・予想正解番号と予想合格ラインについて | トップページ | 管理業務主任者試験対策/直前期に「知識量を減らした講座」を受講しても合格することはできないです。 »