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2011年10月17日 (月)

2011年(平成23年度)宅建試験【解答速報】問42について その1

平成23年度の宅建試験の梶原塾の予想正解番号についてのお問い合わせをいただいていますので、平成23年の問42について考えてみます。
現時点で問42の予想正解番号を(4)としているのは梶原塾だけのようです。


【H23-42】
宅地建物取引業者 A社 (甲県知事免許)がマンション (100戸)を分譲する場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法 (以下この間において「法」という。)の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

(ア)  A社が宅地建物取引業者 B社にマンションの販売代理を一括して依頼する場合、 B社が設置する案内所について、 A社は法第 50条第 2項の規定に基づく業務を行う場所の届出を行わなければならない。

(イ)  A社は、売買契約の締結をせず、契約の申込みの受付も行わない案内所を設置する場合、法第 50条第1項に規定する標識を掲示する必要はない。

(ウ)  A社がマンションの分譲のために案内所を・乙県に設置する場合には、業務を開始する日の 10日前までに、乙県知事に法第 50条第 2項の規定に基づく業務を行う場所の届出を行わなければならない。

(1) 1つ  
(2) 二つ  
(3) 三つ  
(4) なし 



(ア) 誤り・・・「正しいもの」と判断することはできない
案内所を設置するB社が法第 50条第 2項の届出義務を負う

(イ) 誤り・・・「正しいもの」と判断することはできない
「売買契約の締結をせず、契約の申込みの受付も行わない案内所」であっても標識の掲示義務がある

(ウ) 誤り・・・「正しいもの」と判断することはできない
法第 50条第 2項の届出は、「免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事」及び「案内所の所在地を管轄する都道府県知事」に届け出なければならない


本肢(ウ)では、「A社が免許を受けた甲県知事への届出」についての記載がないことから、「宅地建物取引業法の規定によれば、正しいもの」と判断することはできません。
近年では平成21年・問43および平成16年・問43でも類似の出題がされており、いずれも「正しいものはどれか」という設問で、「免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事」も含んだ記載で正解肢となっています。(下記参照)


■参考
【H21-43-3】
 
…(梶原塾/過去問解説集standard 5-2-16)
次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

宅地建物取引業者は、一団の宅地の分譲を案内所を設置して行う場合、業務を開始する日の10日前までに、その旨を免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事及び案内所の所在地を管轄する都道府県知事に届け出なければならない。


解答 ○正しい(正解肢)


【H16-43-4】 …(梶原塾/過去問解説集standard 5-2-19)
宅地建物取引業者A (甲県知事免許) が甲県に建築した一棟100戸建てのマンションを、宅地建物取引業者B (国土交通大臣免許) に販売代理を依頼し、Bが当該マンションの隣地 (甲県内) に案内所を設置して契約を締結する場合、宅地建物取引業法 (以下この問において「法」という。) の規定によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。

Bは法第50条第2項で定める届出を、その案内所の所在地を管轄する甲県知事及び甲県知事を経由して国土交通大臣に、業務を開始する10日前までにしなければならない。


解答 ○正しい(正解肢)


【宅建業法第50条第2項】
第五十条  (省略)
2  宅地建物取引業者は、国土交通省令の定めるところにより、あらかじめ、第十五条第一項の国土交通省令で定める場所について所在地、業務内容、業務を行う期間及び専任の取引主任者の氏名を免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事及びその所在地を管轄する都道府県知事に届け出なければならない。



また、過去の出題(過去問題)から検討すると、法第 50条第 2項の届出に関しての出題論点としては、①「どのような場所について」②「誰が」③「いつまでに」④「誰に対して」届け出なければならないのか?という事になります。
肢(ウ)に関しては③「いつまでに」および④「誰に対して」が出題論点だと判断して解答するのが過去問演習を繰り返して試験の準備を行ってきた一般的な受験生の対応だと考えます。

そして、本問は、「正しいものはいくつあるか」との設問です。
「正しいものはいくつあるか」との設問に対して、「正確な記載だとは言えないが、誤っているとは言い切れないので正しいものである」と国語的に判断するのは無理があります。
「正確な記載だとは言えないので、正しいものとは言えない」と判断するべきだと考えています。

更に、本文の記載も気になるところです。
「宅地建物取引業者 A社 (甲県知事免許)」との記載から、A社は甲県知事免許の業者である旨わざわざ事例設定されています。
この事例設定は、肢(ア)および肢(イ)の設問には影響を及ぼしませんから、肢(ウ)のために設定された内容になります。
そうであるならば、「A社が免許を受けた甲県知事への届出」についての記載がないことから、余計に「正確な記載だとは言えないので、正しいものとは言えない」と判断するべきだと考えています。


この問題の正解番号によっては1点足らずで不合格となる受験生も出てくるハズです。
全体で見れば影響が少なくても個別の受験生には影響が出ることは必至ですから、試験実施機関にはしっかり学習してチャレンジした受験者に不利になる事のないような対応をお願いしたいです。

いずれにせよ、問42の正解番号については、合格発表の行われる11月30日(水)まで明らかにされる事はありませんので、試験実施機関の発表を待つしかないです。


都合により、17日(月)から予定していました「本試験問題の音声解説編」は18日(火)からに変更します。
ポッドキャスティング と Youtube および facebook で配信します。

梶原塾 田中優彦


平成23年10月17日 19:00 条文を加筆しました。

※財団法人不動産適正取引推進機構より、問42は「1」と発表されました。 '11.11.30 追記

●関連記事参照
» 2011年(平成23年)宅建試験【解答速報】問42について その2 は、こちら

» 2011年(平成23年)宅建試験【解答速報】問42について その3(追記2) は、こちら


●本試験問題の音声解説編の配信をポッドキャスティング と Youtube および facebook で開始しています。


» 梶原塾 WEB公開講座 -宅建試験対策ポッドキャスト-は、こちら

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※試験の講評などについても、このブログやツイッター(kajiwarajuku)で取り上げる予定ですが、予想合格ライン(合格基準点)については、次の記事等を参照ください。
» 参照記事はこちら

梶原塾 田中優彦

梶原塾 専任講師 田中優彦のブログ -宅建試験・管理業務主任者試験対策ブログ-

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コメント

はじめまして。

平成23年度の宅建試験受験者で、問42を『4』が正解とした者です。

自己採点では34点、現時点では『不合格』と考えております。

ですが、どうしても問42が納得できず情報を探していたところ、田中先生のブログにたどり着きました。

解答速報後、インターネットにて書き込み等が集中すると思いましたが、正解を『4』としている方は少数派なのですかね?騒ぎませんね(笑)

法律に関係する試験で『甲県知事にも届け出る必要があるが、乙県知事だけとは書いていないので正しい』などという曖昧な問題が出題されてはいけない。

あくまでも宅建試験で『正しい』とされる選択肢は、その説明書きを見て、実務でも遂行できるようなものでなければいけないと思っております。

問42の『ウ』を見て案内所を設置しようとしても、できませんからね。

『だけとは書いていないから正しい』は、『ひっかけ(知識を確認するもの)』ではなく『いじわる』ですよ。

解答速報後、田中先生のブログとlecの合格推定ラインに励まされております(笑)

投稿: どろろん | 2011年10月18日 (火) 00時30分

こんにちは。

初めてちゃんとした解説が書かれているのを拝見しました。過去問からの傾向による判断で信頼できますね。他の塾などは説明もなく無責任だと思います。

さらに、案内書とあるだけで申し込みをするのかどうかの記載もありません。申し込みの必要のない案内書ならば甲県にも届けをする必要はないと考えていますのでなおさら正解ではないとしか思えません。

もし、正解なんてなって裁判でも起こして司法の場で宅建の問題を是正してもらいたいものです。

投稿: yoshi | 2011年10月18日 (火) 02時52分

はじめまして。
私も42問 の問題に4と回答したものです。

田中先生の見解から更に確信しました。
非常に励みになります。
11月30日の結果を待つ以外は無いのでしょうか。

投稿: 米田 | 2011年10月18日 (火) 07時34分

42問についてですが・・
管轄の乙県知事に届出をしなければならない
ということは正しいですよね。
この文章からいって、答えを間違えとすれば
管轄する乙県知事に届出しなくてよい・・ということになりますよね。

免許権者にはもちろん届出は必要なことはわかっていますが、
この文章だけでいくと、間違えにするのは、
変だと思います。乙県への届出を否定することになりますよね。

過去問集でこんな感じの問題が出ていたことは知っていますが、
この42問は、文章から判断するとやはり正しいのではないでしょうか。

投稿: 祐です。 | 2011年10月18日 (火) 09時49分

はじめまして
田中先生のブログを初めて拝見致しました

この問42を見て思うのですが、他の学校の講師さんの話しを聞く限り、一方的に

『ウは正しい!』
『誤りと答えた人は残念でした!日本語の引っ掛けだね!これは悪問だ!!』

と、とにかくウは正しい!的な雰囲気しかありません
講師の方々、あなた方は答えを全て知っているのか?
答えを全て知っている上での話しなら分かりますが、
田中先生のおっしゃる通り、11月30日にならないと答えなんて分からないと思います

わたくしも最初1と書きましたが、なにか引っかかるものがあり、土壇場で4に
訂正して、間違えました
現在点数も35点と微妙なラインで、これで落ちたら非常に悔いが残ります

なんか愚痴っぽくなってしまいましたが、きちんとブログ上で解説してくださったのが先生だけでしたので感銘致しました
これからもちょくちょく拝見させて頂きたいと思います
長々と失礼致しました

投稿: ユウヤ | 2011年10月18日 (火) 11時56分

はじめまして。私もウを×にしました。ウを正答とするのならば免許権者の存在まで示しておくべきであり、この設問は適切でないと思います。しかし○もまちがいとは言い切れず、私は公平さを保つためには問42は廃問にすべきだと思います。皆さんはどう思われますか。

投稿: とし | 2011年10月18日 (火) 14時12分

はじめまして。
私もユウヤさんと同じです。
「わたくしも最初1と書きましたが、なにか引っかかるものがあり、土壇場で4に
訂正して、間違えました」

何か引っかかる…というのがポイントで、
「乙県知事に…届出を行わなければならない」と言い切っており、
これだと、乙県知事だけでいいという印象があり、それでいいのかな、ダメだよね、と思い、
Xにしました。(自分の解答は4)

直した当初は、直してよかった~と思い、会場を出ましたが、
速報を見て驚きました。

いずれにしても仕方がないので、来月末までおとなしく待ちます。

投稿: smaco | 2011年10月18日 (火) 16時47分

解説どうもありがとうございます。

mixiや2ちゃんねる上でもかつてない程の論争になっていますが、皆さんの不安の原因は大手スクールの殆どが1番としていることです。
発表された番号が違ければ、立場も全くの逆になっていたように思いますが、はたして結果はどう出るのか。

多くの講師の方々があっさりスルーをしていくのは何故なのか、理解に苦しみます。
皆さんの納得のいく結果になると良いですね。

先生ありがとうございました!

投稿: Ken | 2011年10月18日 (火) 18時49分

コメント、ありがとうございます。
問42の正解番号については、合格発表の行われる11月30日(水)まで待つしかないですから、まずはゆっくりとされてください。

尚、本試験問題の音声解説編の配信をポッドキャスティング と Youtube および facebook で開始しています。
問42についても解説していますので、週末にでも聴いていただけると幸いです。

梶原塾 田中優彦

投稿: 梶原塾 田中優彦 | 2011年10月19日 (水) 02時29分

私は「やったぁ!」くらいの勢いで正解を4、つまりウは×としました。
「ふふ、これがあのいやらしいひっかけか・・・ ひっかかるものか」なんて思って。
もしこれが問題として成り立つのであれば、問題自体が問題だと思います。
確かにどっちでも正解になり得る肢であり、また「誤っているものはどれか」ではなく、「いくつあるか」で問うのはおかしい。
もちろん問題を考えた人の頭の中にはすでに解答があるわけで、この23年宅建試験42問がどれだけネット上でみんなが燃え上がってるか、その人の耳には入っているんでしょうか・・・
あえて問題で「甲知事免許」と明記し、選択肢では「乙知事免許」としか問わない。
問題作成者はいったい何を伝えて、何を考えさせたかったのでしょうか?
そろそろひっかけばかりに必死になるより、もっと単純に知識を問う問題を。考える方に転換すべきかと思いますよ。
こういった内容をクレームできる機関って、ないんでしょうか??

投稿: 33点 | 2011年10月22日 (土) 14時10分

33点さん、コメントが二重投稿になっていましたので最初のコメントを非表示にしました。
試験実施機関の11月30日(水)の発表を待つしかないですね。
梶原塾 田中優彦

投稿: 梶原塾 田中優彦 | 2011年10月22日 (土) 16時18分

解説ありがとうございます。私は現在34点で非常に微妙な立場です。問42ですが、免許権者の記載が無いので正しくないとし、ウは×にしました。どこの解説でも日本語の問題で処理されており、そこを論点とすると1が正解とのこと。この1点が左右すると思うと11月末まで気になりすぎます。

投稿: けゆなか | 2011年10月29日 (土) 22時30分

けゆなかさん、こんにちは。
コメントありがとうございました。

梶原塾 田中優彦

投稿: 梶原塾 / 田中優彦 | 2011年10月30日 (日) 00時25分

はじめまして、こんにちは。

問42 4 と、回答しました。

試験問題に対し、読解力は必要ですが
国語力、出題者の意図予想まで
考慮しなければいけない試験問題なんて
あんまりです。

さて、過去にも同様のケースがあったと思いますが、
そんな時、機構の配点はどうなっていたのでしょう。

複数正解??? それとも ボツの全員1点配当???

投稿: 茶々丸 | 2011年11月 1日 (火) 11時54分

茶々丸さん、こんにちは。

ご質問の過去のケースですが、平成18年に問49の正解肢が「3」と「4」の2つとされたケースがあります。

梶原塾 田中優彦

投稿: 梶原塾 / 田中優彦 | 2011年11月 1日 (火) 13時31分

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