ネットサーフィンをしていて、「資格をとったから実務のエキスパートとはならないのはどこの業界も同じである。」旨の記事を見つけました。
この記事は、宅建試験に関しての記事だったのですが、そもそも「宅建試験」は、不動産業全般の実務のエキスパートを養成したり、選別したりする試験ではないですから、実務のエキスパートとはならないのは当然のことです。
「宅建試験」の目的は、不動産業の実務の中でも特に、「契約行為」等を行なう場面で、最低限の法律知識を身に付けた「宅地建物取引主任者」に、①37条書面への記名押印と②35条書面への記名押印と③35条書面内容の説明を担当させることによって、契約締結後のトラブルを防止しようとすることです。
【参考】 >> 権利関係法令から始める理由 その2
そして、そのために必要な最低限の知識を学習して受験するわけですから、「宅建試験」に合格したとしても、不動産業全般の「実務のエキスパート」に成れるわけではないです。
特に、理解しようとしないで、丸暗記と試験テクニックで合格した「取引主任者」は、お客さんに対して説明することなどできるわけがないですから、不動産業の実務でも全く役に立たない場合が多いです。
また、そのような合格者は、行政書士や司法書士などの資格試験を引き続き受験していく場合も効果は期待できないですし、不動産業とは関係のない職種の方にとっては、実生活や仕事で役に立つ知識と成ることもないでしょう。
ところで、実務の現場では、営業成績の良い社員の中に「取引主任者」資格を持たない社員が多数存在しますが、このような方々は、「契約を取る」能力には優れているので、社内では大きな顔をして高額の給料を得ている場合も多いようです。
でも、ちょっと考えてみてください。
一連の仕事の中でのメインイベントとなる「契約行為」等を行なう場面で、他人に仕事をサポートしてもらわないと仕事を完成することができないわけですから、いくら営業成績が良かったとしても、自ら単独で仕事を完成させる能力のない「半人前の仕事」をしている方という見方をすることもできます。
僕は、不動産業に入って間もない頃の自らの経験から、「取引主任者」資格ぐらい取得したうえで、「実務のエキスパート」を目指して欲しいと考えていますので、こういった話を大手スクールのガイダンスで行なうこともあるのですが、業界の方々からは反感を買ったりすることも多いです。
「契約取ってなんぼのものだ!」と。
確かに一理ありますが、僕流に考えると、学習内容自体はそれほど難易度が高いとはいえない宅建試験の学習というのは、「仕事ができるかどうか」によく似ています。
「計画を立てて、それを計画通りに遂行する」、ただそれだけです。
学習方法だけを過って選択しなければ、あとは計画通りに学習できるか否かです。
要は、学習を継続させるための「自己管理能力」の部分が大です。
不動産業界で何年も飯を食っているのに、「取引主任者」の資格を持っていないということは、「私には、自己管理能力がありません」と自ら宣言しているようなものなのです。
最近は、保険や金融業界でも、取り扱う商品の最低限の知識を修得するファイナンシャルプランナーの資格がないと、営業もままならない場面も多いと聞きます。
お客さんは、最低限の専門的知識すら備えていない営業マンの話などには耳を傾けてくれないことが多いそうです。
不動産業においても、「取引主任者」資格がないと、お客さんに相手にされなくなる時代が、近い将来に訪れるかもしれません。
「宅建試験」で問われる知識は、理解しようとして学習すれば、実務においてもベースとなる知識が多く含まれていますし、資格を取ることによって、他の方面においてもプラスに作用することも多いと考えています。
ある大手スクールのトップが言われていました。
「宅建試験」の業法以外の科目は、義務教育で教えるべき内容だと。
僕らが社会の中で生活していくために必要な知識が凝縮されているように感じています。
~宅地建物取引主任者資格試験(宅建試験)対策WEBサイト・専任講師のブログ~
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